手弱女
「美しい手弱女」などのように使う「手弱女」という言葉。
「手弱女」は、音読みで「たおやめ」と読みます。
「手弱女」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「手弱女」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
手弱女の意味
「手弱女」には次の意味があります。
・たおやかな女性。なよなよと優美な女性。(出典:デジタル大辞泉)
「手弱女」は日本最古の古事記に見ることができますが、現在ではあまり使われていないようです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・美しい手弱女の、お腹なかが高くなって苦しげにしているさまを源氏はかわいそうにもいじらしくも思った。(出典:田辺聖子『新源氏物語』)
・大男の怪力をもってしてはじめて開くしろものなのだ。手弱女の手では動かしにくい。(出典:阿刀田高『楽しい古事記』)
・見れば美しい手弱女で、髪豊に頸足白く、嬋娟たる姿、﨟たける容貌、分けても大きく清らかの眼は、無限の愁いを含んでいて見る人の心を悩殺する。(出典:国枝史郎『高島異誌』)
・丹花の唇、芙蓉の眉、まことに古い形容ではあるが、この手弱女には似つかわしい。(出典:国枝史郎『紅白縮緬組』)
・やはり、推理小説のほうは、実は、非常に手弱女で、力もなにもない優しい少女が、実は恐ろしい殺人鬼だった、というところが面白いんですからね。(出典:斎藤栄『ミステリーを書いてみませんか』)
類語
・優女(やさおんな)
意味:やさしい女。みやびた女。しとやかで美しい女。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・淑女(しゅくじょ)
意味:しとやかで上品な女性。品格の高い女性。(出典:デジタル大辞泉)
・麗人(れいじん)
意味:容姿の美しい女性。美人。佳人。(出典:デジタル大辞泉)
・貴婦人(きふじん)
意味:高貴な身分の婦人。(出典:デジタル大辞泉)
・大和撫子(やまとなでしこ)
意味:日本女性の清楚な美しさをたたえていう語。(出典:精選版 日本国語大辞典)