慨嘆
「残念なことだと慨嘆する」などのように使う「慨嘆」という言葉。
「慨嘆」は、音読みで「がいたん」と読みます。
「慨嘆」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「慨嘆」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
慨嘆の意味
「慨嘆」には次の意味があります。
・うれいなげくこと。憤りなげくこと。(出典:デジタル大辞泉)
「慨嘆」をわかりやすくいうと、辛さや苦しさなどに悩み、心苦しさを感じ、怒りをおぼえたり深く悲しんだりすること、という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ああ、確実に盛りを過ぎたな、と思わず慨嘆せざるをえない。
(出典:谷沢永一『人間通と世間通 “古典の英知”は今も輝く』)
・母親の慨嘆に、ことばでは応えなかった。
(出典:田中芳樹『銀河英雄伝説外伝 3 千億の星、千億の光』)
・高そうな皿にスポンジをするりと流しつつ一人、声に出して慨嘆する。
(出典:高橋弥七朗『灼眼のシャナ 第8巻』)
・ここで注目すべきは、あの鬼平までもが若者を慨嘆しているという事実である。
(出典:里中哲彦『鬼平犯科帳の人生論』)
・まだこういういやな感じの愚かしさが残っているのかと慨嘆せられる。
(出典:高見順『敗戦日記 〈青空文庫滞欧txt 表紙・挿絵付〉』)
類語
・憤慨(ふんがい)
意味:いきどおり、なげくこと。また、いきどおること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・慷慨(こうがい)
意味:世間の悪しき風潮や社会の不正などを、怒り嘆くこと。(出典:デジタル大辞泉)
・嘆ずる(たんずる)
意味:なげかわしく思う。また、なげき、いきどおる。慨嘆する。(出典:デジタル大辞泉)
・嘆く(なげく)
意味:世の風潮などを憂えて憤る。慨嘆する。(出典:デジタル大辞泉)
・怨言(えんげん)
意味:相手をうらんで言うことば。うらみごと。えんご。(出典:精選版 日本国語大辞典)