愚民
「愚民教育」などのように使う「愚民」という言葉。
「愚民」は、音読みで「ぐみん」と読みます。
「愚民」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「愚民」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
愚民の意味
「愚民」には次の意味があります。
・ おろかな人々。無知な民衆。(出典:精選版 日本国語大辞典)
わかりやすく言うと、「知性が無く、馬鹿な人々」という意味になります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・愚民がこれを見ると全く水の中から火が燃えて出るように見えるのです。
(出典:河口慧海『チベット旅行記』)
・しかるに愚民は固くこれを信じ、毎日その暦書を見て日業をとるという。政教子曰く、英国の愚民も日本の愚民も愚民に二種なく、その思想の帰するところ一轍なり。
(出典:井上円了『欧米各国 政教日記』)
・愚民を惑はすための行為らしい行為は何処にも発見することが出来なかつた。
(出典:田山花袋『ある僧の奇蹟』)
・おれは愚民どもに近代国家を作ってやらねばならない。
(出典:山下洋輔『ドバラダ門』)
・貴族のわたくしがあなたのような愚民に頭を下げることなんてあり得ませんわっ!
(出典:松野秋鳴『えむえむっ! 第03巻』)
類語
・貧民(ひんみん)
意味:貧乏な人民。まずしい民。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・細民(さいみん)
意味:下層階級の人々。貧しい人たち。(出典:デジタル大辞泉)
・窮民(きゅうみん)
意味:困窮している民。貧乏などのため、生活に苦しんでいる民。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・遊民(ゆうみん)
意味:職につかず遊び暮らしている人。(出典:デジタル大辞泉)
・惰民(だみん)
意味:なまけものの人々。怠惰な民衆。日々を無為に暮らす民。(出典:精選版 日本国語大辞典)