意味
「意味がわかる」などのように使う「意味」という言葉。
「意味」は、音読みで「いみ」と読みます。
「意味」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「意味」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
意味の意味
「意味」には次の三つの意味があります。
1 言葉が示す内容。
2 ある表現・行為によって示され、あるいはそこに含み隠されている内容。
3 価値。重要性。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
意味の意味①「言葉が示す内容。」
「意味」の一つ目の意味は「言葉が示す内容。」です。
ある言葉が持つ内容・性質などを表す言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ Kには相手の言葉の意味がわからなかったが、それ以上はきかなかった。
(出典:原田義人『城』)
・しかもその「天才」と云ふ言葉は少しも皮肉な意味を持つてゐなかつた。
(出典:芥川竜之介『文芸的な、余りに文芸的な』)
・そして喘ぎ喘ぎいう文句の意味を理解に綴ってみるとこういうのだった。
(出典:岡本かの子『食魔』)
類語
・意(い)
意味:言葉や行為が表している内容。意味。わけ。(出典:デジタル大辞泉)
・言意(げんい)
意味:ことばの意味。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・義(ぎ)
意味:意味。意義。(出典:デジタル大辞泉)
意味の意味②「ある表現・行為によって示され、あるいはそこに含み隠されている内容。」
「意味」の二つ目の意味は「ある表現・行為によって示され、あるいはそこに含み隠されている内容。」です。
言葉そのものの意味ではなく、動作や振る舞いが含み持つ内実を表します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一般に一つのカットの含むあらゆる意味を監督以上に理解している人はない。
(出典:伊丹万作『カメラに関する覚え書』)
・そんなことをしたら、こんなことをしている意味がないと思ってたんだね。
(出典:植松真人『主よ、人の望みの喜びよ』)
・先生はただ唇の辺りに意味あり気な微笑を浮べたぎり、口を噤んでいる。
(出典:大倉燁子『むかでの跫音』)
類語
・意味合(いみあい)
意味:いろいろな事柄を背景として持っている表現の内容。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・語意(ごい)
意味:ことば・語句・文章などの意味。語義。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・内含(ないがん)
意味:内部に含むこと。(出典:デジタル大辞泉)
意味の意味③「価値。重要性。」
「意味」の三つ目の意味は「価値。重要性。」です。
主に「物事が持つ有用性・効用」を表します。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ところでこんな長い報告書がまったく意味のないものであるはずがありませんわ。
(出典:原田義人『審判』)
・お母さんは、どの意味からいっても子供にとっての太陽であります。
(出典:小川未明『お母さんは僕達の太陽』)
・今日までの私の生活は、何の意味も成さないことになりはしないか?
(出典:伊藤野枝『転機』)
類語
・主旨(しゅし)
意味:考えや文章、話などの中心となること。肝心なところ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・趣旨(しゅし)
意味:文章や話などで、言おうとする事柄。(出典:デジタル大辞泉)
・価値(かち)
意味:物事のもっている値うち。あたい。かちょく。(出典:精選版 日本国語大辞典)