惨たらしい
「惨たらしい光景を目の当たりにする」などのように使う「惨たらしい」という言葉。
「惨たらしい」は、訓読みで「むごたらしい」と読みます。
「惨たらしい」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「惨たらしい」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
惨たらしいの意味
「惨たらしい」には次の意味があります。
・いかにもむごい。残忍である。悲惨である。また、見るのも気の毒でつらい。(出典:精選版 日本国語大辞典)
「酷たらしい」とも書きます。
無慈悲で残酷、見るにたえないほど痛ましい様子を表す言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・そこで、惨たらしい殺害の現場が発見されることとなったのである。
(出典:綾辻行人『どんどん橋、落ちた』)
・手にすればあらゆる人間に恨まれ、惨たらしい死を迎えるとも言った。
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night セイバー Fate TrueEnd 夢の続き』)
・この世に於てさえ、こんな惨たらしい災害を避けることが出来ない。
(出典:岡本かの子『宝永噴火』)
・およそ世の中に、家の為に、女の児を親勝手に縁附けるほど惨たらしい事はねえ。
(出典:泉鏡花『婦系図』)
・この惨たらしい光景を、詳しくお話するのは私の主旨ではありません。
(出典:野村胡堂『新奇談クラブ』)
・そんな惨たらしい勇気を彼は持っているだろうか?
(出典:ヴェルヌ/大久保和郎訳『グラント船長の子供たち(下) 地の果ての燈台』)
・そのポーランドに惨たらしい破壊が加えられている。
(出典:宮本百合子『キュリー夫人』)
・そして、なによりも惨たらしい証拠が首に残っていた。
(出典:吉村達也『丸の内殺人物語』)