情状酌量
「情状酌量の余地なし」などのように使う「情状酌量」という言葉。
「情状酌量」は、音読みで「じょうじょうしゃくりょう」と読みます。
「情状酌量」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「情状酌量」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
情状酌量の意味
「情状酌量」には次の意味があります。
・刑事裁判において、同情すべき犯罪の情状をくみ取って、裁判官の裁量により刑を減軽すること。(出典:デジタル大辞泉)
「情状酌量」という言葉をわかりやすく言うと、「事情をくみ取って手加減すること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・裁判官は情状酌量の余地があるとして母親に同情的だったと聞いている。
(出典:裁判官は情状酌量の余地があるとして母親に同情的だったと聞いている。)
・まさか自分が弟の情状酌量のための証人になるなんて思ってもみなかった。
(出典:篠原勝之『骨風』)
・初犯でもあり、情状酌量もされるだろうから、執行猶予の可能性もある。
(出典:森村誠一『日蝕の断層』)
・だからこそ、裁判で、情状酌量されて三年という短い刑になったんだがね。
(出典:西村京太郎『終着駅殺人事件』)
・やつらは決して情状酌量なんかしてくれないんだ。
(出典:モーム/田中西二郎訳『モーム短編集「園遊会まで」』)
類語
・恩情(おんじょう)
意味:情け深い心。慈しみの心。(出典:デジタル大辞泉)
・人情(にんじょう)
意味:人としての情け。他人への思いやり。(出典:デジタル大辞泉)
・同情(どうじょう)
意味:他人の身の上になって、その感情をともにすること。特に他人の不幸や苦悩を、自分のことのように思いやっていたわること。(出典:デジタル大辞泉)
・慈悲(じひ)
意味:いつくしみ、あわれむこと。なさけ。(出典:デジタル大辞泉)
・酌量減軽(しゃくりょうけいげん)
意味:刑事裁判で、裁判官が犯罪の情状を酌量して、その刑を減軽すること。法律上の減軽に対するもので、裁判上の減軽ともいう。(出典:デジタル大辞泉)