恭しい
「恭しく頭を下げる」などのように使う「恭しい」という言葉。
「恭しい」は、訓読みで「うやうやしい」と読みます。
「恭しい」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「恭しい」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
恭しいの意味
「恭しい」には次の意味があります。
・相手を敬って、礼儀正しく丁寧である。(出典:デジタル大辞泉)
「恭しい」をわかりやすく言うと、「(後ろに続く動詞などが、)相手を敬った丁重な状態である。」という意味になります。
神仏や目上の人に対し、上辺だけでなく心から敬っている様子を表す言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・女は、聖書でも見るように、ますます恭しい態度になって、本をひろげた。
(出典:内田康夫『後鳥羽伝説殺人事件』)
・客がすぐに目につく場所には、金の小さな卓が恭しく置かれていた。
(出典:坂東眞砂子『旅涯ての地(上)』)
・その机の上へ、恭しそうに青磁の香炉や金襴の袋を並べ立てた。
(出典:芥川竜之介『奇怪な再会』)
・運転手が恭しくドアを開け、彩乃ちゃんはその車に乗り込もうとしている。
(出典:橋本紡『彩乃ちゃんのお告げ』)
・僧に向って丁寧にお辞儀をして、最も恭しき態度で挨拶を云った。
(出典:田部隆次『ろくろ首』)
類語
・礼儀正しい(れいぎただしい)
意味:礼儀をわきまえており、態度がきちんとしているさま。(出典:デジタル大辞泉)
・風雅(ふうが)
意味:高尚で、みやびな趣のある こと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・たわやか
意味:しなやかなさま。優美なさま。(出典:デジタル大辞泉)
・謹厚(きんこう)
意味:つつしみ深く、まじめで温厚なこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・折目正しい(おりめただしい)
意味:態度がきちんとしているさま。行儀作法にかなっているさま。(出典:デジタル大辞泉)