恩赦
「恩赦を与える」などのように使う「恩赦」という言葉。
「恩赦」は、音読みで「おんしゃ」と読みます。
「恩赦」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「恩赦」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
恩赦の意味
「恩赦」には次の意味があります。
・確定した刑の全部または一部を消滅させること。内閣が決定し、天皇の認証により行う。大赦・特赦・減刑と刑の執行の免除および復権の五種がある。奈良・平安時代には、天皇の権限で慶事や凶事に際して行われた。(出典:大辞林 第三版)
「恩」は「なさけをかける」、「赦」は「罪をゆるす」を意味する漢字です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・外国人の旅行者が自分のために恩赦を受けさせてくれたのだろうか。
(出典:原田義人『流刑地で』)
・だから彼はこれまで一度も恩赦を与えたことがなかったのである。
(出典:スタンダール/大久保和郎訳『パルムの僧院(上)』)
・結局このときは、一同の期待にもかかわらず、恩赦は出ませんでした。
(出典:安部譲二『ぼくのムショ修業』)
・だが彼は一度も恩赦を願ったこともなければ恩恵を請うたこともなかった。
(出典:ヴェルヌ/江口清訳『皇帝の密使(下)』)
・さらに、恩赦というものがあってこれも欧米にはあまりない考え方だ。
(出典:山下洋輔『ドバラダ門』)
類語
・赦免(しゃめん)
意味:罪や過ちを許すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・免罪(めんざい)
意味:罪をゆるすこと。(出典:デジタル大辞泉)
・赦す(ゆるす)
意味:罪や過失を、とがめだてしないことにする。(出典:大辞林 第三版)
・容赦(ようしゃ)
意味:ゆるすこと。大目に見ること。(出典:デジタル大辞泉)
・無罪(むざい)
意味:罪がないこと。(出典:デジタル大辞泉)