恩を仇で返す
「恩を仇で返すとはなんて奴だ」などのように使う「恩を仇で返す」という言葉。
「恩を仇で返す」は、読みで「おんをあだでかえす」と読みます。
「恩を仇で返す」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「恩を仇で返す」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
恩を仇で返すの意味
「恩を仇で返す」には次の意味があります。
・身に受けた恩に対して報いることをしないで、かえって相手に害を加えて報いる。
(出典:精選版 日本国語大辞典)
両親や先生などお世話になった人に対して、敵対するような行動をとることです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・小娘が、さんざん可愛がってやったというに恩を仇で返すとはこのことだ。
(出典:縞田理理『霧の日にはラノンが視える4』)
・恩を仇で返すような不届き者がいるとは思えない。
(出典:高杉良『呪縛 金融腐蝕列島II(上)』)
・それなのに恩を仇で返すようなことをされて、いくら私でも、もうそうそうは辛抱出来ません。
(出典:豊島与志雄『変な男』)
・恩を仇で返すような女だと思う。
(出典:矢田津世子『女心拾遺』)
・育ての恩を仇で返すことになる。
(出典:石井代蔵『千代の富士一代』)
類語
・報復(ほうふく)
意味:しかえしをすること。返報。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・意趣返し(いしゅがえし)
意味:恨みを返すこと。(出典:デジタル大辞泉)
・酒盛って尻切られる(さけもってしりきられる)
意味:酒をふるまって、かえって乱暴される。好意を尽くした相手から、逆に損害を受けることのたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・飼い犬に手を噛まれる(かいいぬにてをかまれる)
意味:ふだんから目をかけてやっている者に裏切られ、ひどい目にあう。(出典:デジタル大辞泉)
・一矢を報いる(いっしをむくいる)
意味:敵の攻撃に対して、矢を射返す。転じて、自分に向けられた攻撃・非難などに対して、大勢は変えられないまでも、反撃・反論する。(出典:デジタル大辞泉)