性向
「目立ちたがる性向がある」などのように使う「性向」という言葉。
「性向」は、音読みで「せいこう」と読みます。
「性向」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「性向」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
性向の意味
「性向」には次の意味があります。
・性質の傾向。気だて。気質。(出典:精選版 日本国語大辞典)
性格や傾向などを意味します。
「せいこう」は「成功」「精巧」「製鋼」など、多くの同音意義語があるため注意が必要です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・こうした性向から水木を眺めてみれば案外理解しやすいのかもしれない。
(出典:足立倫行『妖怪と歩く ドキュメント・水木しげる』)
・たくさんの保護者の中には、そうした性向をもちあわせている男もいた。
(出典:栗本薫『翼あるもの4』)
・きのう見たあの男の態度と性向が、人間ばなれしているように思われたのだ。
(出典:山田風太郎『忍者六道銭』)
・思えばこのあたりの性向が、僕の人文系の傾向を示していたのかも知れない。
(出典:赤瀬川隼『人は道草を食って生きる』)
・出会った頃から堀田君は、美しい女を遠ざけたがる性向がありました。
(出典:岩井志麻子『黒焦げ美人』)
類語
・性質(せいしつ)
意味: その事物に本来そなわっている特徴。(出典:デジタル大辞泉)
・傾向(けいこう)
意味:物事の大勢や態度が特定の方向にかたむくこと、または、かたむきがちであること。(出典:デジタル大辞泉)
・血は争えない(ちはあらそえない)
意味:子どもが父母から気質・性向を受け継いでいることは否定しようがない。(出典:デジタル大辞泉)
・血筋(ちすじ)
意味:血のつながり。血統。また、血縁。(出典:デジタル大辞泉)
・性格(せいかく)
意味:一般にはその人特有の性質のうち比較的持続性をもつものをさす。(出典:日本大百科全書)