急場
「急場をしのぐ」などのように使う「急場」という言葉。
「急場」は、音読みで「きゅうば」と読みます。
「急場」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「急場」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
急場の意味
「急場」には次の意味があります。
・差し迫って、すぐに処置しなければならない場合。(出典:デジタル大辞泉)
「急場」をわかりやすく言うと「今すぐに対応しなければならない場面」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・。ところが、急場のこととて食事をつくろうにもじゅうぶんな材料がない。
(出典:加藤秀俊『一年諸事雑記帳(上) 1月~6月』)
・この急場は輸入でしのいで行けるといふのも、いかにも君の言ふ通りだ。
(出典:神西清『灰色の眼の女』)
・急場をしのぐものと云えば、腕にまいたロンジンぐらいのものであった。
(出典:坂口安吾『街はふるさと』)
・彼は、急場を救ってくれと言うかのようにモンテ・クリストのほうを見た。
(出典:アレクサンドル・デュマ/泉田武二訳『モンテ・クリスト伯』)
・この急場を切り抜けるにはアセテートベースを輸入するしか手がない。
(出典:中川靖造『創造の人生 井深大』)
・多くは、武田にも徳川にもいい顔をして急場を逃れようと考えていた。
(出典:新田次郎『武田勝頼(二)』)
・これまでに何度か急場を助けてもらっていた。
(出典:桐野夏生『OUT(上)』)
・あわてないで、正しいと思ったことをやりぬいたから、急場をのがれたんだよ。
(出典:海野十三『一坪館』)