忽然
「忽然と消える」などのように使う「忽然」という言葉。
「忽然」は、音読みで「こつぜん」と読みます。
「忽然」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「忽然」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
忽然の意味
「忽然」には次の意味があります。
・物事の出現・消失が急なさま。(出典:デジタル大辞泉)
「忽然」の「忽」には「たちまち」という意味があるため、突然物が消えたり、現れるさまをあらわします。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・忽然意識した時、はっと驚いたのである。
(出典:森鴎外 『雁』)
・その時忽然部屋の隅から女の笑い声が聞こえて来た。
(出典:国枝史郎 『八ヶ嶽の魔神』)
・まさに忽然、としか言いようのない出現だった。
(出典:高橋弥七郎 『灼眼のシャナ 第5巻』)
・忽然眼の前が暗くなった。
(出典:国枝史郎 『神州纐纈城』)
・忽然お延の頭に彼女と自分との比較が閃めいた。
(出典:夏目漱石 『明暗』)
類語
・俄然(がぜん)
意味:にわかなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・突如(とつじょ)
意味:何の前触れもなく物事が起こるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・矢庭に(やにわに)
意味:いきなり。突然。だしぬけに。(出典:デジタル大辞泉)
・頓に(とにに)
意味:急に。にわかに。(出典:デジタル大辞泉)
・出し抜け(だしぬけ)
意味:予期しないことが起こること。(出典:デジタル大辞泉)