応急
「応急の手当てが必要だ」などのように使う「応急」という言葉。
「応急」は、音読みで「おうきゅう」と読みます。
「応急」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「応急」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
応急の意味
「応急」には次の意味があります。
・急場にとりあえず間に合わせること。急場しのぎ。(出典:デジタル大辞泉)
「応急」をわかりやすく言うと「差し迫った場面で、とりあえずその場の対応をすること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・専門学校の建物のなかで戦争奴隷の子供たちに応急治療がほどこされた。
(出典:打海文三『裸者と裸者(下) 邪悪な許しがたい異端の』)
・今日の命も応急の化学療法によって一日延ばしに延ばしているにすぎない。
(出典:森村誠一『分水嶺』)
・明治以来、軍楽兵たちの戦闘配置は応急員ということになっている。
(出典:辺見じゅん『完本 男たちの大和(上)』)
・それを香港の居住地区から出すには大きな気閘を応急作業で作らなければいけなかった。
(出典:ハインライン『月は無慈悲な夜の女王』)
・収容しきれませんから、応急のテント村をつくって間に合わせたものです。
(出典:小林道雄『翔べ! はぐれ鳥』)
・室内は応急灯だけとなり、人々の不安にみちた横顔へ深い影を彫りつけた。
(出典:海野十三『火星探険』)
・その中を鉄のファイルボックスみたいな応急自動車が赤十字をつけて走る。
(出典:宮本百合子『日記』)
・応急の手当が終ると、意識も案外しっかりしていることが確認された。
(出典:中野好夫『世界史の十二の出来事』)