往時
「往時の面影」などのように使う「往時」という言葉。
「往時」は、音読みで「おうじ」と読みます。
「往時」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「往時」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
往時の意味
「往時」には次の意味があります。
・むかし。以前。(出典:精選版 日本国語大辞典)
過ぎ去った日々のことを指します。
「往」の字には「むかし」という意味があります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・とにかく往時のお医者というのは庶民にとっては雲の上の存在であった。
(出典:渡辺淳一『花埋み』)
・往時を忍ばせる古い木の机や椅子は、部屋の隅に積まれて片されてある。
(出典:西風隆介『神の系譜III 幽霊の国』)
・この街が往時の状態ならば、お互いの機体はすっかり隠れていたろう。
(出典:皆川ゆか『機動戦士ガンダム外伝 戦慄のブルー』)
・往時は、むしろそうした血統が、誇りとみられた場合もあったそうです。
(出典:ベントリー/宇野利泰訳『トレント最後の事件』)
・往時にありてはこの掟は、一瞬の猶予もなくとり行なわれたのである。
(出典:ドイル/延原謙訳『ドイル傑作集 クルンバの悲劇』)
類語
・往年(おうねん)
意味:過ぎ去った年。昔。(出典:デジタル大辞泉)
・在りし日(ありしひ)
意味:過ぎ去った日。以前。昔。(出典:デジタル大辞泉)
・昔日(せきじつ)
意味:過去の日々。以前。むかし。いにしえ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・過去(かこ)
意味:現在より以前の時。過ぎ去った時。昔。(出典:デジタル大辞泉)
・古(いにしえ)
意味:過ぎ去った古い時代。過ぎ去った月日。昔。過去。(出典:デジタル大辞泉)