強いる
「労働を強いる」などのように使う「強いる」という言葉。
「強いる」は、訓読みで「しいる」と読みます。
「強いる」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「強いる」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
強いるの意味
「強いる」には次の意味があります。
・相手の意向を無視して、むりにやらせる。(出典:デジタル大辞泉)
「強いる」をわかりやすく言うと「相手の同意がないまま、強制的にさせる」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この男は自分のいいと思った事は、何事に拘らず他人に強いる癖がある。
(出典:松本泰『日蔭の街』)
・戦争遂行のために、民衆に犠牲を強いる軍隊の側面を露呈したのである。
(出典:御田重宝『シベリア抑留』)
・この二つの静止と運動とは絶えず人間の認識に往還を強いるはずである。
(出典:吉本隆明『悲劇の解読』)
・発達した文明が人に苦痛を強いるという話は、容認したくありません。
(出典:福井晴敏『終戦のローレライ(上)』)
・東京での一人暮らしは、知らず知らず緊張を強いるものであったのだろう。
(出典:原田宗典『はたらく青年』)
類語
・強制(きょうせい)
意味:その人の意思に反して無理にある事をさせること。(出典:日本国語大辞典)
・押し付ける(おしつける)
意味:無理にやらせる。(出典:デジタル大辞泉)
・脅迫(きょうはく)
意味:相手に恐れの気持をいだかせるようにして、ある行為を強制すること。(出典:日本国語大辞典に)
・強要(きょうよう)
意味:無理に要求すること。無理やりさせようとすること。(出典:デジタル大辞泉)
・圧力(あつりょく)
意味:人を威圧する力。人に圧迫を加える力。(出典:日本国語大辞典)