座視
「座視するに忍びない」などのように使う「座視」という言葉。
「座視」は、音読みで「ざし」と読みます。
「座視」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「座視」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
座視の意味
「座視」には次の意味があります。
・黙って見ているだけで、手出しをしないこと。(出典:デジタル大辞泉)
「坐視」の表記が用いられることもあります。そばにいるのに何もせず見ているだけで、関わろうとしないことを言います。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・でも、ただ座視しているだけでは、被害者を増やすだけでしょう?
(出典:佐竹一彦『挙動不審者』)
・例え命を失うことになろうと、こんな企みを座視するわけにはいかない。
(出典:吉野匠『レイン4 世界を君に』)
・しかし、何もしないで大勢の人が死ぬのを座視することは、私にはできなかった。
(出典:山本弘『神は沈黙せず』)
・しかし、座視は事態を容認することに他ならないのではなかろうか?
(出典:米澤穂信『小市民シリーズ3-2 秋期限定栗きんとん事件〈下〉』)
・だがそれならば一体何が、時臣と雁夜の対決を前にした綺礼に、座視などという柄でもない行動を選択せしめたのか。
(出典:虚淵玄『Fate/Zero Vol.3 「散りゆく者たち」』)
類語
・傍観(ぼうかん)
意味:かたわらで見ること。そばでながめること。その事に関与せず、周囲から見ていること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・静観(せいかん)
意味: 静かに観察すること。また、行動を起こさずに物事の成り行きを見守ること。(出典:デジタル大辞泉)
・知らん顔(しらんかお)
意味:知らぬ顔。知らんぷり。(出典:デジタル大辞泉)
・指をくわえる(ゆびをくわえる)
意味:うらやましがりながら、手を出せずにいる。(出典:デジタル大辞泉)
・高みの見物(たかみのけんぶつ)
意味:高い場所から下で起こっている騒ぎを見物する。事件と直接関係のない安全なところから、そのなりゆきを興味本位に傍観すること。(出典:ことわざを知る辞典)