年賀
「年賀の客」などのように使う「年賀」という言葉。
「年賀」は、音読みで「ねんが」と読みます。
「年賀」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「年賀」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
年賀の意味
「年賀」には次の意味があります。
・新年を祝うこと。また、その祝い。(出典:デジタル大辞泉)
年の初めを祝うことや、その儀式のことを言います。
具体的には、新年にあたり他の家を訪問して祝賀の挨拶を述べて回ったり、またその際の贈答の品をいう場合もあります。
それが書面になったものが年賀状です。
本来は、還暦(60歳)・古希(70歳)・喜寿(77歳)・米寿(88歳)などの長寿の祝い、つまり「賀の祝い」の意味もありますが、一般的には先述の意味で用いられることがほとんどです。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・年賀の客たちが、朝から入れかわり立ちかわり訪れていた。
(出典:森瑤子『クレオパトラの夢 世にも短い物語』)
・茶のあと、一同が順に、年賀の詞を信長に述べ、酒が出された。
(出典:三浦綾子『細川ガラシャ夫人』)
・おそらく部屋の主から、余った年賀葉書をもらったのだろう。
(出典:東野圭吾『幻夜』)
・年賀のほかにはたよりを聞かせた事もなかったが、どう思うたものか、こまごまとかの地の模様を知らせてよこした。
(出典:寺田寅彦『花物語』)
・ちょうど奥様とお姫様がご一緒だったので、正三君はお二方にご年賀を申しあげた。
(出典:佐々木邦『苦心の学友』)
・彼は正月の全校年賀に登校した全生徒の前で大演説を打った。
(出典:森村誠一『生前情交痕跡あり』)
・年賀も欠礼、マンション住いを幸い日の丸門松も出さないで暮している。
(出典:向田邦子『無名仮名人名簿』)
・食品を年賀に贈る農村出身の彼女にしてみれば、金じゃくしの年玉は思いもよらない。
(出典:興津要『江戸小咄春夏秋冬新年』)