年末
「年末大売出し」などのように使う「年末」という言葉。
「年末」は、音読みで「ねんまつ」と読みます。
「年末」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「年末」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
年末の意味
「年末」には次の意味があります。
・年の暮れ。歳末。歳暮。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、1年の終わりの時期ということです。
その年の決算や片付けを済ませ、来るべき年の準備をする期間でもあります。
一般的には12月20日以降31日までをいいますが、それぞれの感覚によるところも大きく、それ以前をさすこともあります。
和歌では、冬の季語になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・食べる物を作るのに参加するのは、年末のこのときくらいのものだった。
(出典:群ようこ『モモヨ、まだ九十歳』)
・そろそろ年末というある晩、暖炉のまわりに客が集まっている時である。
(出典:サキ『ザ・ベスト・オブ・サキII』)
・私は、年末の二週間を、毎日のように宿から電話をかけて待ちつづけた。
(出典:真尾悦子『いくさ世を生きて ―沖縄戦の女たち』)
・年末にヒトリ書房の井上から聞いた話が、俺の中で尾を引いていたのだ。
(出典:三上延『ビブリア古書堂の事件手帖 3 〜栞子さんと消えない絆〜』)
・そして二・二六のとしの年末の日記では、こんなことを述べている。
(出典:安岡章太郎『夕陽の河岸』)
・一九九八年の年末に、シナンの生まれたアウルナス村まで出かけてきた。
(出典:夢枕獏『シナン1』)
・やはり年末にあたって、そういう要求が、示された何かがあったのだろう。
(出典:池田弥三郎『話のたね』)
・そして熔鉱炉の火を消す機会として、年末の休みを利用することにした。
(出典:城山三郎『鼠 ─鈴木商店焼打ち事件─』)