年寄りの冷や水
「その年齢で無茶をするなんて年寄りの冷や水だ」などのように使う「年寄りの冷や水」という言葉。
「年寄りの冷や水」は、「としよりにひやみず」と読みます。
「年寄りの冷や水」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「年寄りの冷や水」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
年寄りの冷や水の意味
「年寄りの冷や水」には次の意味があります。
・老人が冷水を浴びるような、高齢に不相応な危ない行為や差し出がましい振る舞いをするのを、警告したり冷やかしたりしていう言葉。(出典:デジタル大辞泉)
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・八十一にもなって、木取りだ、仕事の指図だなんて年寄りの冷や水さ。
(出典:斎藤隆介『職人衆昔ばなし』)
・そりゃ、年寄りの冷や水よ、と言う間もなく二階の窓から飛び降りてくる。
(出典:小野不由美『悪霊シリーズ 8 悪霊だってヘイキ!下』)
・それこそ年寄りの冷や水といわないばかりに。彼は諫めていう。
(出典:吉川英治『三国志』)
・「年寄りの冷や水は身体に毒だぜ、立石さん」 おれは走り出した。
(出典:馳星周『夜光虫』)
・年寄りの冷や水はよせといったんですが、ほんとのことをいうとわたしゃおやじについてきて欲しかった。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル20] 横溝正史 「病院坂の首縊りの家 下」』)
・いろはがるたにある「年寄りの冷や水」という言葉が、何となく耕作にはわかったような気がした。
(出典:三浦綾子『泥流地帯』)
・「年寄りの冷や水はよしたほうがいいぜ」 黒須と同様に狼の顔の覆面をつけている若林は、青江の襟を背後から掴むと、軽々と吊りあげた。
(出典:大藪春彦『唇に微笑心に拳銃 前・後編』)