帝王
「動物界の帝王」などのように使う「帝王」という言葉。
「帝王」は、音読みで「ていおう」と読みます。
「帝王」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「帝王」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
帝王の意味
「帝王」には次の二つの意味があります。
1君主国の元首。天子。皇帝。みかど。
2(比喩的に) ある分野、世界の中でもっともすぐれ、絶対的な力で支配するもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
帝王の意味①「君主国の元首。天子。皇帝。みかど。」
「帝王」の一つ目の意味は「君主国の元首。天子。皇帝。みかど。」です。
皇帝、国王などのように独立した国家の政治的または国民の代表として権力を持つ人、またはその地位を指す言葉です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・けれども元の帝王はと申しますと、その物語はまだ始まったばかりです。
(出典:佐藤正彰訳『千一夜物語』)
・自分が妙齢の頃に折よく帝王が崩御したという幸運がなければならない。
(出典:酒見賢一『後宮小説』)
・この言葉は帝王の言葉というよりも名優の言葉にふさわしそうである。
(出典:芥川竜之介『侏儒の言葉』)
・何れかの朝の帝王の子孫なのであらうと気の毒な気がしないでもない。
(出典:与謝野寛『満蒙遊記』)
類語
・元首(げんしゅ)
意味:国家を外に向って一般的に代表する資格をもつ機関。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
・皇帝(こうてい)
意味:国王の上にたつ広域世界の支配者(出典:日本大百科全書)
・国王(こくおう)
意味:一国の君主。王と称される、国家の元首。(出典:デジタル大辞泉)
・女帝(じょてい)
意味:女性の君主(皇帝、天皇、王)のこと。女王。(出典:日本大百科全書)
帝王の意味②「(比喩的に) ある分野、世界の中でもっともすぐれ、絶対的な力で支配するもの。」
「帝王」の二つ目の意味は「(比喩的に) ある分野、世界の中でもっともすぐれ、絶対的な力で支配するもの。」です。
言い換えれば、簡単には覆されることの無い偉業や世界記録の樹立を果たした人のことを比喩的に言うことです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だが間もなく、俺の作った極彩色の球が、この大空の帝王になるのだ。
(出典:泡坂妻夫『亜愛一郎の狼狽 (亜愛一郎シリーズ』)
・総裁は自分を世界一の億万長者だと思っているが、楽は学問の帝王だ。
(出典:泡坂妻夫『毒薬の輪舞』)
・いい人そうな顔してても、眞魔国の夜の帝王とか呼ばれてるんじゃないのォ?
(出典:喬林知『今日からマ王 第4巻 「明日はマのつく風が吹く!」』)
・あなたのような国王をも食べてしまう蛆虫は、さしずめ食事の帝王だと言える。
(出典:シェイクスピア/大山俊一訳『ハムレット』)
類語
・ヒーロー
意味:特に活躍した人。立役者。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・英雄(えいゆう)
意味:(出典:)
・英雄(えいゆう)
意味:才知・武勇にすぐれ、常人にできないことを成し遂げた人。(出典:デジタル大辞泉)
・大王(だいおう)
意味:勢力や功績のある王に対する敬称。(出典:デジタル大辞泉)