居候
「親戚の家に居候する」などのように使う「居候」という言葉。
「居候」は、「いそうろう」と読みます。
「居候」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「居候」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
居候の意味
「居候」には次の意味があります。
・他人の家に世話になり食べさせてもらうこと。また、その人。食客。(出典:デジタル大辞泉)
簡単に言い換えれば、誰かの家で衣食住の世話になっている人のことを言います。
古語で、「~候(そうろう)」は「です」「ます」の意味になります。
「居候」という言葉は、「居る」に「候」を合わせて、「居(お)ります」という意味です。
近世の古文書で、同居人の肩書を記す際にこのように表記したことが始まりだとされています。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼が古着屋のチェーン展開を構想しながら居候していた時のことだった。
(出典:有栖川有栖『朱色の研究』)
・居候のボクがそう思うのは厚かましいと感じていたところもあるからだ。
(出典:リリー・フランキー『東京タワー オカンとボクと、時々、オトン』)
・そうして、この屋敷の主はかいがいしくも居候の為に夕食の準備をする。
(出典:奈須きのこ『Fate/stay night 桜 Heavens Feel TrueEnd -春に帰る』)
・家を焼かれたあと、郊外の叔父の家に私一人だけ居候をすることになった。
(出典:吉行淳之介『犬が育てた猫』)
・兄の居候になっていながら、兄を一本まいらせようなんて事はしたくない。
(出典:太宰治『庭』)
類語
・寄食(きしょく)
意味:他人の家に身を寄せ、世話を受けること。(出典:デジタル大辞泉)
・寄寓(きぐう)
意味:一時的によその家に身をよせて世話になること。また、仮の住まい。(出典:デジタル大辞泉)
・食客(しょっかく)
意味:他人の家に居着いて食わせてもらっている人。(出典:デジタル大辞泉)
・寄留(きりゅう)
意味:一時的に他の土地または他人の家に住むこと。(出典:デジタル大辞泉)
・寄宿(きしゅく)
意味:他家に身を寄せて世話になること。(出典:デジタル大辞泉)