専有
「建物の専有部分」などのように使う「専有」という言葉。
「専有」は、音読みで「せんゆう」と読みます。
「専有」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「専有」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
専有の意味
「専有」には次の意味があります。
・ひとりだけで所有すること。(出典:デジタル大辞泉)
「専有」をわかりやすくいうと、ほかに譲ることなく独りで持つという意味になります。専有するものはさまざまで、有形無形関係なく使われることがある言葉です。「共有」の反対の意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・何種類もの同種の薬品の中にあって、オリエンタル製薬のそれは、ここでも二列の棚を専有していた。
(出典:楡周平『フェイク』)
・ヤア何処やらがやるとなるとこの名案は早くも熱海の専有でもなくなる、という様な恐れがないでもないナ。
(出典:牧野富太郎『植物記』)
・食堂のほかに喫煙室と読書室があるが、読書室は女子の占領、喫煙室は男子の専有の姿になっておる。
(出典:井上円了『南半球五万哩』)
・調査権を専有するならそのややこしいものを自国の領域から出すなということだ。
(出典:有川浩『空の中』)
・夫と離れた彼女は健三を自分一人の専有物にしようとした。
(出典:夏目漱石『道草』)
類語
・占める(しめる)
意味:あるもの・場所・位置・地位などを自分のものとする。占有する。(出典:デジタル大辞泉)
・掌握(しょうあく)
意味:手につかむこと。手に入れること。また、つつみこむこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・独占(どくせん)
意味:自分ひとりだけのものにすること。ひとりじめ。(出典:デジタル大辞泉)
・手中に収める(しゅちゅうにおさめる)
意味:自分のものとする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・独り占め(ひとりじめ)
意味:自分または自分たちだけのものにすること。独占。(出典:デジタル大辞泉)