察し
「察しが悪い」などのように使う「察し」という言葉。
「察し」は、音読みで「さっし」と読みます。
「察し」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「察し」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
察しの意味
「察し」には次の意味があります。
・察すること。おしはかること。(出典:デジタル大辞泉)
言い換えると、「察し」は「心の内や事情などを推測すること」や「心の内や事情などについて思いやること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そして自分の夫が今なにを空想しているか、とてもよく察しがついた。
(出典:チェーホフ・アントン『富籤』)
・私はお前さんのお察し通り、其の絵の女のような性分を持って居ますのさ。
(出典:谷崎潤一郎『刺青』)
・しかも、昔と逆に、男がいたいめに合ふなんて、察しがなさすぎるよ。
(出典:岸田国士『道遠からん 四幕』)
・というと、察し深い君は、あの事件がやはり他殺だったのかと思うであろう。
(出典:小酒井不木『闘争』)
・毎日五人か十人、而も一向にこちらの事にはお察しのつかぬ人たちだつた。
(出典:若山牧水『樹木とその葉』)
類語
・推量(すいりょう)
意味:物事の状態・程度や他人の心中などをおしはかること。推測。(出典:デジタル大辞泉)
・推測(すいそく)
意味:ある事柄をもとにして推量すること。(出典:デジタル大辞泉)
・斟酌(しんしゃく)
意味:相手の事情や心情をくみとること。また、くみとって手加減すること。(出典:デジタル大辞泉)
・汲み取る(くみとる)
意味:相手の心情や事情を推し量る。理解する。(出典:デジタル大辞泉)
・揣摩臆測(しまおくそく)
意味:自分だけの判断で物事の状態や他人の心中などを推量すること。当て推量。(出典:デジタル大辞泉)