宣伝
「商品の宣伝」などのように使う「宣伝」という言葉。
「宣伝」は、音読みで「せんでん」と読みます。
「宣伝」とは、どのような意味の言葉でしょうか？
この記事では「宣伝」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
宣伝の意味
「宣伝」には次の二つの意味があります。
1 商品の効能や主義・主張などに対する理解・賛同を求めて、広く伝え知らせること。
2事実以上に、また、事実を曲げて言いふらすこと。（出典：デジタル大辞泉）
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
宣伝の意味①「商品の効能や主義・主張などに対する理解・賛同を求めて、広く伝え知らせること。」
「宣伝」の一つ目の意味は「商品の効能や主義・主張などに対する理解・賛同を求めて、広く伝え知らせること。」です。
自ら積極的に自身や商品の知名度を上げるために活動することを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ビールの宣伝で、一気飲みした後でよく出るあの「はーっ」に似ている。
（出典：今野緒雪『マリア様がみてる 1』）
・ぼくは官房副長官に任命されるまで広告宣伝会社の副社長をしていたの。
（出典：倉橋由美子『アマノン国往還記』）
・このあとにプログラムされているのは、強力な宣伝文句の数々なのだ。
（出典：A・バートラム・チャンドラー『銀河辺境シリーズ(全25巻) 15 遙かなり銀河辺境』）
・新聞としても、そうすれば宣伝効果があるだろうという狙いだった。
（出典：アポリネール／須賀慣訳『一万一千本の鞭』）
類語
・広告（こうこく）
意味：商業上の目的で、商品やサービス、事業などの情報を積極的に世間に広く宣伝すること。（出典：デジタル大辞泉）
・PR（ぴーあーる）
意味：パブリックリレーションズの略。個人や組織体の存在あるいはめざしている方向に対して、世論や一般消費者から支持を得られるように活動すること。（出典：流通用語辞典）
・広報（こうほう）
意味：官公庁・企業・各種団体などが、施策や業務内容などを広く一般の人に知らせること。（出典：デジタル大辞泉）
・周知（しゅうち）
意味：世間一般に広く知れ渡っていること。（出典：デジタル大辞泉）
宣伝の意味②「事実以上に、また、事実を曲げて言いふらすこと。」
「宣伝」の二つ目の意味は「事実以上に、また、事実を曲げて言いふらすこと。」です。
①の意味から転じて、過大な表現を用いたり嘘を付け加えたりすることを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・僕は今まで、自分を新しい男だ新しい男だと、少し宣伝しすぎたようだ。
（出典：太宰治『パンドラの匣』）
・決して誰かが悪宣伝してそう称しているわけではない。
（出典：戸坂潤『一九三七年を送る日本』）
・広義の傾向文学や政治主義的作品や宣伝芸術がそういうものだろう。
（出典：戸坂潤『クリティシズムと認識論との関係』）
・お前の仲間が殺しておきながら警察が殺したんだといって共産党は宣伝している。
（出典：宮本百合子『それに偽りがないならば』）
・ここは海外への映画宣伝工作の元締めだから海外の映画もここに集まる。
（出典：坂口安吾『明日は天気になれ』）
・国民は官製の教育宣伝によってその考え方へ馴致されていたのである。
（出典：五味川純平『御前会議』）
類語
・プロパガンダ
意味：ある政治的意図のもとに主義や思想を強調する宣伝。（出典：デジタル大辞泉）
・アナウンス
意味：放送によってニュースや案内などを告げること。また、その放送。（出典：デジタル大辞泉）
・触込み（ふれこみ）
意味：触れ込むこと。（出典：デジタル大辞泉）
・コマーシャル
意味：民間放送などで、番組の前後や途中に行う広告。コマーシャルメッセージ。（出典：デジタル大辞泉）
