安普請
「安普請の家」などのように使う「安普請」という言葉。
「安普請」は、「やすぶしん」と読みます。
「安普請」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「安普請」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
安普請の意味
「安普請」には次の意味があります。
・ 安い費用で家を建てること。また、そういう粗雑なつくりの家。(出典:デジタル大辞泉)
「普請」には「建築工事」という意味があります。つまり「安い材料などを使い、安くつくられた建物」のことです。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・だがうちのアパートのような安普請でないせいか、何も聞こえなかった。
(出典:東野圭吾『殺人の門』)
・寺の造りは安普請ですし、訪れる人もいないため案内板もありません。
(出典:佐竹一彦『ショカツ』)
・風で開くほど安普請でもないだろうし、そもそも風など吹いていない。
(出典:若竹七海『悪いうさぎ』)
・牛河の頭の中で、ベニヤ板でできた安普請の仕切りを誰かが叩いていた。
(出典:村上春樹『1Q84 BOOK3』)
・庭は広いが、建物は都会のアパートか下宿屋といった感じの安普請だった。
(出典:深谷忠記『房総・武蔵野殺人ライン』)
類語
・九尺二間(くしゃくにけん)
意味:粗末なむさくるしい住居や裏長屋をいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・庵(いお)
意味:草木で造った粗末な家。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・草屋(そうおく)
意味:草ぶきの粗末な家。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・柴戸(しばど)
意味:粗末な住居。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・小屋(こや)
意味:小さくて粗末な家。(出典:精選版 日本国語大辞典)