安寧
「安寧をもたらす」などのように使う「安寧」という言葉。
「安寧」は、音読みで「あんねい」と読みます。
「安寧」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「安寧」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
安寧の意味
「安寧」には次の意味があります。
・無事でやすらかなこと。特に、世の中が穏やかで安定していること。(出典:デジタル大辞泉)
「安」と「寧」にはそれぞれ「やすらかである、落ち着いている」という意味があります。
似た言葉である「安泰」が「自分のこと、身の回りのこと」を指すのに対し、「安寧」は、「世の中」を指して使われます。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そしてそのためには、彼等のいう安寧を犯すことでしか出来はしなかった。
(出典:石原慎太郎『遭難者』)
・信仰は心の拠り所となるもの、人の心に安寧をもたらすものではないのか。
(出典:小野不由美『屍鬼(上)』)
・ただひたすらに、人の群れの安寧のみを目的として生きた人の姿を。
(出典:上橋菜穂子『獣の奏者 IV 完結編』)
・その中で安寧を得るために、まだ我々の時代の論理が通じていた。
(出典:支倉凍砂『狼と香辛料X』)
・前者は己の価値を信じており後者は世界の安寧を願っている。
(出典:西尾維新『ニンギョウがニンギョウ』)
類語
・安泰(あんたい)
意味:無事でやすらかなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・平穏(へいおん)
意味:変わったこともなく、おだやかな こと。(出典:デジタル大辞泉)
・平静(へいせい)
意味:世間がおだやかで静かなこと 。(出典:デジタル大辞泉)
・静穏(せいおん)
意味: 静かで穏やかなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・静寂(せいじゃく)
意味:静かでひっそりしていること。(出典:デジタル大辞泉)