守護
「守護する」などのように使う「守護」という言葉。
「守護」は、音読みで「しゅご」と読みます。
「守護」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「守護」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
守護の意味
「守護」には次の二つの意味があります。
1 まもること。
2 鎌倉幕府・室町幕府の職名。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味や使い方については下記の通りです。
守護の意味①「まもること。」
「守護」の一つ目の意味は「まもること。」です。
この意味はなにかを守ること全般に使われ、類語には警護・守備などが挙げられます。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・人に上下はあろうとも、彼等を守護する自然の意志に上下はないのです。
(出典:柳宗悦『民芸とは何か』)
・そこでそれを守護する者もそれより早く行つている必要はなかつた。
(出典:村崎敏郎『とけない問題』)
・私を守護する運命の星はいつもと同じように私の頭の上に燦然と輝いている。
(出典:ヘディン/岩村忍訳『中央アジア探検記』)
・なぜならこれらのことこそは国民性を守護する大切な基礎になるからです。
(出典:柳宗悦『民芸四十年』)
・そして時代はもはや、かれらの守護する陰陽道を必要としなくなったのだ。
(出典:荒俣宏『帝都物語 第壱番』)
守護の意味②「鎌倉幕府・室町幕府の職名。」
「守護」の二つ目の意味は「鎌倉幕府・室町幕府の職名。」です。
この意味は、文治元年(1185)に源頼朝が国ごとに設置した職名のことを指します。
「守護大名」などと使われる場合はこの意味です。
小説などでの具体的な使い方は下記の通り。
使い方・例文
・そうなってくると守護大名も領国が不安になって次々と帰国して行く。
(出典:平岩弓枝『江戸の娘』)
・そのなかに、前の美濃の守護大名斎藤竜興の首があったという。
(出典:桑田忠親『明智光秀』)
・ともかくも、これで名実ともに越後国主、越後守護となれたわけだ。
(出典:海音寺潮五郎『天と地と(四)』)
・たかが一国の小守護が来たからといって、居ずまいをただす必要はない。
(出典:司馬遼太郎『国盗り物語』)
・それは越後の守護代の家に生まれた景虎の宿命とも言える道であった。
(出典:咲村観『上杉謙信人の巻』)