大衆文学
「大衆文学の作家」などのように使う「大衆文学」という言葉。
「大衆文学」は、音読みで「たいしゅうぶんがく」と読みます。
「大衆文学」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「大衆文学」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
大衆文学の意味
「大衆文学」には次の意味があります。
・純文学に対して読者本位の,興味を中心とした作品をいう。(出典:百科事典マイペディア)
大量生産と消費を前提した文学であり、世界的にはSFや推理小説が大衆文学とされます。
家庭小説や恋愛小説などが大衆文学に含まれることもあります。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・この作品から私が考えたのは、純粋芸術と大衆文学の一つの相違点ということだった。
(出典:坂口安吾『悲願に就て』)
・これは大衆文学というものの創始期に報知新聞から出ていた同人雑誌。
(出典:江戸川乱歩『江戸川乱歩全短編1 本格推理I』)
・大衆文学の作家は過去の人物を取扱うのがつねであるのも、これに関係するであろう。
(出典:三木清『人生論ノート』)
・この作品から私が考へたのは、純粋芸術と大衆文学の一つの相違点といふことだつた。
(出典:坂口安吾『悲願に就て』)
・それは読者を引きつけるのにきわめて効果的で、大衆文学的手法といえるかもしれない。
(出典:トルストイ/中村白葉訳『アンナ・カレーニナ(下)』)
類語
・推理小説(すいりしょうせつ)
意味:謎解きに重点をおく小説。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目辞典)
・SF
意味:サイエンス・フィクションscience fictionの略で、かつては「科学小説」または「空想科学小説」の語があてられていた。現在はそのまま用いられる。(出典:日本大百科全書)
・時代小説(じだいしょうせつ)
意味:古い時代の事件や人物などに題材をとった小説。(出典:デジタル大辞泉)
・家庭小説(かていしょうせつ)
意味:主として家庭の女性読者を対象にした,道徳的に健全な通俗小説。(出典:デジタル大辞泉)
・純文学(じゅんぶんがく)
意味:大衆文学に対して、純粋な芸術性を目的とする文学。(出典:デジタル大辞泉)