夕刻
「夕刻になる」などのように使う「夕刻」という言葉。
「夕刻」は、音読みで「ゆうこく」と読みます。
「夕刻」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「夕刻」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
夕刻の意味
「夕刻」には次の意味があります。
・夕暮れ時。夕方。(出典:デジタル大辞泉)
「夕方の時刻」で「夕刻」になります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・夕刻になっても、誰一人として恐ろしい知らせを口にしようとはしない。
(出典:アレクサンドル・デュマ/乾野実歩訳『リシャール大尉』)
・いつもなら夕刻まで練習に余念のない人なので東吾は思わず声をかけた。
(出典:平岩弓枝『御宿かわせみ 18 秘曲』)
・夕刻に行ってみると、先生は明るいランプの下に大きな本を広げていた。
(出典:夏目漱石『三四郎』)
・夕刻になると、防衛の準備が終わったと見えて、兄達が席へ戻ってきた。
(出典:咲村観『上杉謙信天の巻』)
・だが早朝と夕刻には鉄砲を持って出かけ、日中はじっと横になっていた。
(出典:デフォー/佐山栄太郎訳『ロビンソン・クルーソー』)
・夕食までに、というのは、夕刻の六時か七時くらいまでということである。
(出典:夢枕獏『神々の山嶺 上』)
・窓の外にいた声の主の顔をエリンが見たのは、館に来て二日後の夕刻だった。
(出典:上橋菜穂子『獣の奏者 III 探求編』)
・軍医は、はっきり云うことを避けて、夕刻前にもう一度来ると約束した。
(出典:ジッド/石川淳訳『背徳者』)