堪る
「そんなばかなことがあって堪るか」などのように使う「堪る」という言葉。
「堪る」は、訓読みで「たまる」と読みます。
「堪る」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「堪る」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
堪るの意味
「堪る」には次の意味があります。
・こらえる。がまんする。保ちつづける。(出典:デジタル大辞泉)
下に打ち消しの言葉を伴って使用されることが多いです。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・そんな中で特攻させられ、犬死にさせられる兵は、堪ったものではない。
(出典:富野由悠季『オーラバトラー戦記 2 戦士・美井奈』)
・小説ぢやあるまいし左う左う恋愛事件などがあつて堪るものか。
(出典:牧野信一『まぼろし』)
・ハリーは、何かしていないと堪らないので飲んでいただけだった。
(出典:ローリング『ハリー・ポッターシリーズ 5 ハリー・ポッターと不死鳥の騎士団(下)』)
・堪ろうが、堪るまいが、人間は一人きりでは生きていけないのである。
(出典:井田真木子『もうひとつの青春 同性愛者たち』)
・そう思えばますます居堪らず、衝と立って隅から隅へと歩いて見る。
(出典:チェーホフ・アントン『六号室』)
類語
・我慢(がまん)
意味:耐え忍ぶこと。こらえること。辛抱。(出典:デジタル大辞泉)
・許す(ゆるす)
意味:過失や失敗などを責めないでおく。とがめないことにする。(出典:デジタル大辞泉)
・堪忍(かんにん)
意味:不利な状況にあって堪え忍ぶこと。こらえること。がまんすること。身体的苦痛や苦しい境遇に堪えることをいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・了見(りょうけん)
意味:考えをめぐらして判断すること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・乗切る(のりきる)
意味:困難・危機などを切り抜ける。(出典:デジタル大辞泉)