地蔵
「お地蔵様」などのように使う「地蔵」という言葉。
「地蔵」は、音読みで「じぞう」と読みます。
「地蔵」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「地蔵」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
地蔵の意味
「地蔵」には次の意味があります。
・「地蔵菩薩」の略。(出典:デジタル大辞泉)
仏教の菩薩の一つ。弥勒の出現まで活躍します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・入り口のところには道側の芝の中に小さい石の地蔵様が並んでいました。
(出典:和辻哲郎 『土下座』)
・私はだんだん地蔵さんの附近に存在する昆虫を殺すことをしなくなった。
(出典:室生犀星 『幼年時代』)
・正面の格子のほうを向いていた地蔵が、音もなく横へ廻りはじめたのだ。
(出典:山田風太郎 『叛旗兵』)
・その霊を弔うため、後世になってからこの地に地蔵が設置されたと言う。
(出典:高橋克彦 『偶人館の殺人』)
・私は子供の頃からあの大阪の年中行事の一つである地蔵祭が好きであった。
(出典:織田作之助 『起ち上る大阪』)
・そうして地蔵様も道の神で、また非常に子供のすきな御方でありました。
(出典:柳田国男 『日本の伝説」)
・お地蔵さまと竜とは一緒だとかいったような、あれは何のことなの?
(出典:西風隆介 神の系譜I 『竜の封印』)
・赤い前垂れをつけた地蔵の横を通りすぎ、曲がりくねる坂を降りていく。
(出典:坂東眞砂子 『葛橋』)