地獄絵図
「地獄絵図のような惨劇」などのように使う「地獄絵図」という言葉。
「地獄絵図」は、音読みで「じごくえず」と読みます。
「地獄絵図」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「地獄絵図」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
地獄絵図の意味
「地獄絵図」には次の意味があります。
・きわめてむごたらしい状況になること。(出典:デジタル大辞泉)
残酷で誰が見ても悲惨な状況になることを意味する言葉です。
もともとは字の如く、地獄に落ちた罪人や悪人がもがき苦しむ様子を描いた宗教画を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・八歳の少女の目の前に広がる地獄絵図を想像し、ぼくはまた寒気がした。
(出典:野村美月『文学少女シリーズ(全16巻) 6 “文学少女”と月花を孕く水妖』)
・どんな地獄絵図がこの地で展開されるか、そのときのことは想像したくない。
(出典:犬村小六『とある飛空士への追憶』)
・この地獄絵図のなかから、たったひとりこの男が逃げ出てきたのだ。
(出典:ピーター・レスリー/青木秀夫訳『0011/ナポレオン・ソロ・シリーズ 第10巻 空飛ぶスラッシュ』)
・むしろ斯様な理窟よりも地獄絵図に死の相を見るのが自然の感情に近いのだ。
(出典:坂口安吾『狼園』)
・女を商っている店では、地獄絵図が展開されているだろうか。
(出典:海原育人『ドラゴンキラー売ります』)
・それはまさに現実界と同様、エゴイズムむき出しの地獄絵図でもあった。
(出典:鈴木光司『バースデイ』)
・子供の私にとってはそれは地獄絵図であった。
(出典:群ようこ『ネコの住所録』)
・そこに展開された光景は、地獄絵図そのものではないか。
(出典:柳田邦男『空白の天気図』)