図らずも
「図らずも同じ電車に乗り合わせた」などのように使う「図らずも」という言葉。
「図らずも」は、訓読みで「はからずも」と読みます。
「図らずも」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「図らずも」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
図らずもの意味
「図らずも」には次の意味があります。
・思いもかけず。意外にも。(出典:デジタル大辞泉)
「図らずも同じ電車に乗り合わせた」は「意外にも同じ電車に乗り合わせた」と言い換えることができます。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・図らずも二人は、それを自分たちの行為で証明してしまっていたらしい。
(出典:高橋弥七朗『灼眼のシャナ 第9巻』)
・私が図らずも荒々しい音でもたてたのか母が先に気づいて声をかけた。
(出典:牧野信一『熱い風』)
・図らずも迎えた最期まで息子を気にかけていた斉木も浮かばれるだろう。
(出典:有川浩『空の中』)
・女中の手を借り、無理に身体を起こしていた松岡は、図らずも落涙した。
(出典:池上司『八月十五日の開戦』)
・その男が私を案内しようと言うことで、図らずも三十六窯を歩くことが出来ました。
(出典:北大路魯山人『瀬戸・美濃瀬戸発掘雑感』)
類語
・ゆくりなく
意味:思いがけなく。突然に。(出典:デジタル大辞泉)
・生憎(あいにく)
意味:折あしく。ぐあい悪く。(出典:デジタル大辞泉)
・思わず(おもわず)
意味:思いがけず。意外なことに。(出典:デジタル大辞泉)
・知らず知らず(しらずしらず)
意味:それと意識せずに、いつのまにかある行動をしたり、ある状態になっていたりするさま。(出典:デジタル大辞泉)
・無意識(むいしき)
意味:自分のしていることに気づいていないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)