回顧
「自分を回顧する」などのように使う「回顧」という言葉。
「回顧」は、音読みで「かいこ」と読みます。
「回顧」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「回顧」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
回顧の意味
「回顧」には次の意味があります。
・過ぎ去ったことを思い起こすこと。(出典:コトバンク)
「回顧」には「後ろをふりかえる」という意味もありますが、この意味ではほとんど使いません。
「回顧」は、ただ物事を思い返すだけでなく、感情に左右されずに客観的に過去のことを振り返るときに使います。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は私の半生の生活を回顧してその精算書を作ることを要求されている。
(出典:三木清『語られざる哲学』)
・それを理解するために、簡単にルソーの議論を回顧してみる必要がある。
(出典:今村仁司『マルクス入門』)
・今その時の私を回顧して、なぜだと自分に聞いてみても一向いっこう分りません。
(出典:夏目漱石『こころ』)
・敵にしても味方にしても恐ろしい目だと義貞は、昨夜のことを回顧していた。
(出典:新田次郎『新田義貞(上)』)
・それからは長いあいだ無抵抗のままで、生涯のさまざまな場面を回顧した。
(出典:E・R・バローズ『失われた大陸』)
類語
・追憶(ついおく)
意味:過ぎ去ったことに思いをはせること。(出典:デジタル大辞泉)
・回想(かいそう)
意味:過去の出来事を思い出すこと。(出典:ブリタニカ国際大百科事典)
・回視(かいし)
意味: 過去をふりかえってみること。(出典:デジタル大辞泉)
・追懐(ついかい)
意味:過ぎ去ったことを思い出して、なつかしむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・追思(ついし)
意味:過ぎ去ったことをあとから思うこと。(出典:デジタル大辞泉)