噴飯物
「私から見たら噴飯物だ」などのように使う「噴飯物」という言葉。
「噴飯物」は、「噴飯」が音読み、「物」が訓読みで「ふんぱんもの」と読みます。
「噴飯物」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「噴飯物」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
噴飯物の意味
「噴飯物」には次の意味があります。
・食べかけの飯をこらえきれずに噴き出してしまうほどに、おかしくてたまらない出来事。もの笑いのたねになるような、みっともない事柄。(出典:デジタル大辞泉)
噴飯物を分かりやすく言えば、思わず吹き出すように笑ってしまう事柄という意味です。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼が彼女に説き聞かせた、今から思えば、まさに噴飯物の説得がある。
(出典:中野好夫『世界史の十二の出来事』)
・ふだんの精神状態なら、噴飯物といっていいだろう。
(出典:内田康夫『日光殺人事件』)
・それから、キートンの作品は、劇中劇として、噴飯物のドナルド・オコンナーの〈キートン映画〉の中にしか出てこないから、ストーリーそのものへの転移は考えられない。
(出典:山口昌男『道化的世界』)
・いま思い返すと噴飯物の恰好だが、当時のサチオは真剣だったのだ。
(出典:花村萬月『ブルース』)
・ミステリのトリックとしては、それこそ噴飯物の答えが。だって仕方ないさ。
(出典:篠田真由美『玄い女神 建築探偵桜井京介の事件簿』)
類語
・吹(噴)き出す(ふきだす)
意味:こらえきれずに笑いだす。(出典:デジタル大辞泉)
・憫笑(びんしょう)
意味:あわれんで笑うこと。また、その笑い。(出典:デジタル大辞泉)
・笑い種(わらいぐさ)
意味:笑いを誘う原因。もの笑いのたね。(出典:デジタル大辞泉)
・滑稽(こっけい)
意味:いかにもばかばかしいこと。くだらなくみっともない感じを与えるさま。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・愉快(ゆかい)
意味:楽しく気分をよくすること。喜ばしくて気持がよいこと。また、そのさま。(出典: 精選版 日本国語大辞典 )