唐突
「唐突に風が止んだ」などのように使う「唐突」という言葉。
「唐突」は、音読みで「とうとつ」と読みます。
「唐突」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「唐突」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
唐突の意味
「唐突」には次の意味があります。
・だしぬけであること。また、そのさま。突然。不意。前ぶれもなくだしぬけに物事を行なって不自然であるさま。(出典:大辞林 第三版)
「だしぬけ」は「予期しないことが起きること」という意味の言葉です。
「唐突」をわかりやすくいうと、「予期せずに、いきなり何かが起きること」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・四人は黙っていたが、唐突に、父親らしい男が手を上げて背後を指した。
(出典:眉村卓『不定期エスパー7』)
・唐突に、自分は二つの世界の王になるのだ、という考えが頭に浮かんだ。
(出典:縞田理理『霧の日にはラノンが視える4』)
・唐突に、自分がどういう状況を演出しているのかがレイムに認識された。
(出典:流星香『プラパ・ゼータ 4 玻璃色の迷宮』)
・その最中に運悪くおれは革命的性質をおびた唐突な身振りをやったのだ。
(出典:ジョイス/飯島淳秀訳『若き日の芸術家の肖像』)
・やや唐突な感もあるが、僕は端的に、彼女達の中の誰にともなく訊いた。(出典:西尾維新『傾物語』)
類語
・不意(ふい)
意味:思いがけないこと。突然であること。また、そのさま。だしぬけ。(出典:デジタル大辞泉)
・突然(とつぜん)
意味:予期しないことが急に起こるさま。(出典:デジタル大辞泉)
・出し抜け(だしぬけ)
意味:予期しないことが起こること。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)
・いきなり(いきなり)
意味:何の前ぶれもなく、突然に物事が起こるさま。(出典:大辞林 第三版)
・慮外(りょがい)
意味:思いがけないこと。また、そのさま。(出典:デジタル大辞泉)