哀感
「哀感が漂う」などのように使う「哀感」という言葉。
「哀感」は、音読みで「あいかん」と読みます。
「哀感」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「哀感」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
哀感の意味
「哀感」には次の意味があります。
・もの悲しい感じ。悲しみや哀れを誘う感じ。(出典:デジタル大辞泉)
「哀感」を分かりやすく言えば「もの悲しい感じや哀れな感じ」という意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その眼には救いようのない哀感がみなぎっているように思われた。
(出典:横溝正史『金田一耕助全集 [金田一耕助ファイル20] 横溝正史 「病院坂の首縊りの家 上」』)
・いいようのない哀感をおぼえた。
(出典:山田風太郎『地の果ての獄(下)』)
・静かに吹き鳴らしている笛の音は、限りない哀感に満ちていた。
(出典:エディングス『エレニア記1 眠れる女王』)
・石のように凝った女の美しく見張った瞳に身ぶるいするような無限の哀感をみたのである。
(出典:山田風太郎『自選恐怖小説集 跫音』)
・どの顔にも共通した哀感があった。
(出典:山田風太郎『忍法破倭兵状』)
類語
・哀愁(あいしゅう)
意味:侘しくもの悲しい気持ち。もの悲しさ。ペーソス。(出典:デジタル大辞泉)
・悲哀(ひあい) 意味:悲しくあわれなこと。(出典:デジタル大辞泉)
・哀惜(あいせき)
意味:人の死など、帰らないものを悲しみ惜しむこと。(出典:デジタル大辞泉)
・センチメンタル(せんちめんたる)
意味:感じやすく涙もろいさま。(出典:デジタル大辞泉)
・哀憐(あいれん)
意味:悲しみ哀れむこと。ふびんに思うこと。(出典:デジタル大辞泉)