和衷協同
「和衷協同して仕事に取り組む」などのように使う「和衷協同」という言葉。
「和衷協同」は、「わちゅうきょうどう」と読みます。
「和衷協同」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「和衷協同」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
和衷協同の意味
「和衷協同」には次の意味があります。
・心を合わせ、互いに協力して事をすること。(出典:デジタル大辞泉)
「和中共同」は、明治憲法の発布時に出された勅語で使われた言葉であり、「和衷」は「心からやわらぐこと」、「協同」は「いっしょに力を合わせて仕事をすること」を意味します。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・一貫して、和衷協同の精神の必要なことを力説しているのである。
(出典:海音寺潮五郎『赤穂義士』)
・そんなべらぼうな和衷協同は天地の間にあるものでない。
(出典:大鹿卓『渡良瀬川』)
・政府も虚心に有難くそれを聴くべきで、ただ自分たちに都合のよいように従順にさえしてゆけば、それが和衷協同というような考えを持つようだったら大変だ。
(出典:大鹿卓『渡良瀬川』)
・故に国民の和衷協同を阻害するおそれあるものは、すべてこれを清算することが至当である、と信ずる。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(下)』)
・一たびは和衷協同の勅諭を奏請したりき。二たびは議會の解散を斷行したりき。
(出典:鳥谷部春汀『明治人物月旦(抄)』)
類語
・一致団結(いっちだんけつ)
意味:多くの人が一つの目的のためにまとまること。(出典:デジタル大辞泉)
・連帯(れんたい)
意味:二人以上の者が共同である行為または結果に対して責任を負うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・結束(けっそく)
意味:志を同じくする者が団結すること。(出典:デジタル大辞泉)
・大同団結(だいどうだんけつ)
意味:複数の党派や団体が、ある目的のために、主張などの少しの違いは問題としないで力を合わせること。(出典:デジタル大辞泉)
・符合(ふごう)
意味:二つ以上の事柄が、ぴったりと照合・対応すること。(出典:デジタル大辞泉)