味方
「味方を助ける」などのように使う「味方」という言葉。
「味方」は、重箱読みで「みかた」と読みます。
「味方」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「味方」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
味方の意味
「味方」には次の二つの意味があります。
1対立するものの中で、自分が属しているほう。また、自分を支持・応援してくれる人。
2対立するものの一方を支持したり、応援したりすること。(出典:デジタル大辞泉)
それぞれの意味、使い方、類語については下記の通りです。
味方の意味①「対立するものの中で、自分が属しているほう。また、自分を支持・応援してくれる人。」
「味方」の一つ目の意味は「対立するものの中で、自分が属しているほう。また、自分を支持・応援してくれる人。」です。
味方である、もしくは味方になるとき、当事者からの視点で用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私は味方の人たちが皆殺されてしまったのだと判断するより他ほかはなかった。
(出典:スティーブンソン・ロバート・ルイス『宝島』)
・誰しも二人の敵を打つよりは一人味方に思ひ込む方が気が楽でゐられる。
(出典:坂口安吾『小さな部屋』)
・そしてどちらからもホントの味方だと思われることは絶えて無いだろう。
(出典:三好十郎『冒した者』)
・味方が残らず討たれて最後の一人になるまでも決して後へは退きません。
(出典:楠山正雄『田村将軍』)
類語
・仲間(なかま)
意味:一緒に物事をする間柄。また、その人。(出典:デジタル大辞泉)
・友好(ゆうこう)
意味:友達としての親しい交わり。また、団体間・国家間の良好な関係をもいう。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・頼り(たより)
意味:何かをするためのよりどころとして、たよっているもの。(出典:デジタル大辞泉)
味方の意味②「対立するものの一方を支持したり、応援したりすること。」
「味方」の二つ目の意味は「対立するものの一方を支持したり、応援したりすること。」です。
対立しているものがあり、第三者の視点からどちらかに寄る時の視点で用いられます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・私が味方するのは、私がその人の云うことは本当だと思うときだけよ。
(出典:宮本百合子『雑沓』)
・これは恥かしい事に父が楼主の方の味方をして勝たせた不名誉な事件だ。
(出典:長谷川時雨『旧聞日本橋』)
・そこで、戦争を見物していて、勝った方へ味方しようと云うのである。
(出典:菊池寛『山崎合戦』)
・はっきりいうとあなたは飛んでもない奴の味方をしているんです。
(出典:久生十蘭『顎十郎捕物帳』)
類語
・肩を持つ(かたをもつ)
意味:味方をする。ひいきする。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・支持(しじ)
意味:ある意見・主張などに賛成して、その後押しをすること。(出典:デジタル大辞泉)
・愛顧(あいこ)
意味:商人や芸人、あるいは目下の者をひいきにし、ひき立てること。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・優遇(ゆうぐう)
意味:手厚くもてなすこと。優先的に扱うこと。(出典:デジタル大辞泉)