同じ穴の狢
「俺とお前は同じ穴の狢だ」などのように使う「同じ穴の狢」という言葉。
「同じ穴の狢」は、訓読みで「おなじあなのむじな」と読みます。
「同じ穴の狢」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「同じ穴の狢」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
同じ穴の狢の意味
「同じ穴の狢」には次の意味があります。
・一見関係がないようでも実は同類・仲間であることのたとえ。多くは悪事を働く者についていう。(出典:デジタル大辞泉)
狢(むじな)は穴熊や狸の俗称です。
「同じ穴の狢」は、「同じ穴の狸」や「同じ穴の狐」や「一つ穴の狢」などとも言い、良い意味では使いません。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・我々は言ってみれば同じ穴の狢ってやつだ。
(出典:柘植めぐみ,北沢慶,山本弘『妖魔夜行 穢された翼』)
・叔父さんとポローニヤスは、はじめから同じ穴の狢だったのさ。
(出典:太宰治『新ハムレット』)
・無きに如かざるの精神にとっては、簡素なる茶室も日光の東照宮も、共に同一の「有」の所産であり、詮ずれば同じ穴の狢なのである。
(出典:坂口安吾『日本文化私観』)
類語
・五十歩百歩(ごじっぽひゃっぽ)
意味:ある程度の違いはあるものの、結局はどちらも同じようなものであることのたとえ。(出典:故事成語を知る辞典)
・目くそ鼻くそを笑う(めくそはなくそをわらう)
意味:自分の欠点には気がつかないで、他人のことをあざ笑うたとえ。(出典:デジタル大辞泉)
・どんぐりの背比べ(どんぐりのせくらべ)
意味:どれもこれも平凡で変わりばえのしないこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・どっこいどっこい
意味:両者の力・勢いなどが互いに同じ程度で優劣がないさま。(出典:デジタル大辞泉)
・人の振り見て我が振り直せ(ひとのふりみてわがふりなおせ)
意味:他人のふるまいを見て感じることがあったら、わが身を振り返り、改めるべきところを改めよ。(出典:ことわざを知る辞典)