右顧左眄
「右顧左眄する」などのように使う「右顧左眄」という言葉。
「右顧左眄」は、音読みで「うこさべん」と読みます。
「右顧左眄」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「右顧左眄」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
右顧左眄の意味
「右顧左眄」には次の意味があります。
・《右を見たり左を見たりする意から》周囲の状況ばかり気にして、自分の態度をなかなか決断しないこと。人の意見ばかり気にかけること。(出典:デジタル大辞泉)
「顧」と「眄」はどちらも「かえりみる」という意味を持つ漢字です。
「右顧左眄」は「右を見たり左を見たりして迷うこと」を意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・皆、右顧左眄し、身の安全を願い、兵を出し渋っているのであろう。
(出典:黒岩重吾『白鳥の王子 ヤマトタケル 6 終焉の巻』)
・群臣の思惑を気にして、右顧左眄しているようでは、権力を一手に握れない。
(出典:黒岩重吾『落日の王子 蘇我入鹿(上)』)
・本を読むと右顧左眄して決断が出来なくなるんだねえ。
(出典:勝田龍夫『重臣たちの昭和史 下』)
・決してそれは逆行じゃない、右とか左とか、右顧左眄とか逆コースじゃない。
(出典:松下竜一『砦に拠る』)
・調子がよくて、右顧左眄するために羽と乳があるような惨めな生き物だ。
(出典:池上永一『レキオス』)
類語
・躊躇(ちゅうちょ)
意味:あれこれ迷って決心できないこと。(出典:デジタル大辞泉)
・とつおいつ
意味:考えが定まらず、あれこれと思い迷うさま。(出典:デジタル大辞泉)
・二の足を踏む(にのあしをふむ)
意味:一歩目は進みながら、二歩目はためらって足踏みする。(出典:デジタル大辞泉)
・逡巡(しゅんじゅん)
意味:決断できないで、ぐずぐずすること。(出典:デジタル大辞泉)
・尻込み(しりごみ)
意味:おじけて、あとじさりすること。(出典:デジタル大辞泉)