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反物とは?意味や使い方・例文をわかりやすく解説

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反物

「反物を織る」などのように使う「反物」という言葉。

「反物」は、重箱読みで「たんもの」と読みます。

「反物」とは、どのような意味の言葉でしょうか?

この記事では「反物」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。

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反物の意味

「反物」には次の二つの意味があります。

1 大人の和服などの一着分である一反に仕上げられている布地。
2 和服用織物の総称。(出典:デジタル大辞泉)

それぞれの意味や使い方については下記の通りです。

反物の意味①「大人の和服などの一着分である一反に仕上げられている布地。」

「反物」の一つ目の意味は「大人の和服などの一着分である一反に仕上げられている布地。」です。

着物を作る前の円状の筒に巻かれている状態の布地のことです。
反というのは布地の大きさの単位です。
一反は大人ひとり分の着物を作ることができます。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

・半分を村長から受け取った田中は、男物と女物の反物を半分ずつ買った。
(出典:水木楊『田中角栄 その巨善と巨悪』)

・浴衣はただ反物で見て居るだけでも気持ちがよいと申しました。
(出典:小泉節子『思い出の記』)

・この反物でこしらえて、君が十両に出世したとき、使って欲しいということです。
(出典:もりたなるお『金星 相撲小説集』)

・そして、もう一人の男が巻反物をつかんでバッグのなかへいれはじめる。
(出典:阿部牧郎『誘惑魔』)

・実はその中には、女房が仕立物であずかっていたよその反物もあったんですよ。
(出典:古今亭志ん生『なめくじ艦隊 ―志ん生半生記』)

反物の意味②「和服用織物の総称。」

「反物」の二つ目の意味は「和服用織物の総称。」です。

明治時代に外国から洋服が伝わるとそれまで日本で着ていた衣服を和服と呼び区別しました。
洋服と和服が区別されたことで和服を作るための素材の総称として反物が使われるようになりました。

小説などでの具体的な使い方は下記の通り。

使い方・例文

・日本でも織物のことを反物と申しますのは、これと同じ意味で付けた言葉であります。
(出典:内藤湖南『近代支那の文化生活』)

・近いうちに袖を通すべきぴかぴかする反物も彼の心のうちにあった。
(出典:夏目漱石『道草』)

・美しい反物を織る織り子は、自分の身にはかまっていられないのだ。
(出典:宮部みゆき『孤宿の人 (上)』)

・その好意の礼にという意味か、黄八丈の反物を送った。
(出典:吉川英治『新書太閤記』)

・ところが部屋に布地や反物を広げると、父親のいる場所がない。
(出典:群ようこ『ネコの住所録』)

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