厳寒
「厳寒の冬」などのように使う「厳寒」という言葉。
「厳寒」は、音読みで「げんかん」と読みます。
「厳寒」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「厳寒」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
厳寒の意味
「厳寒」には次の意味があります。
・非常にきびしい寒さ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
漢字の通り「きびしい寒さ」を意味する言葉で、「極寒(ごっかん)」や「酷寒(こっかん)」と同じ意味です。
小説などでの具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・彼らはいろんな道を通って、雪で覆われた厳寒の夜の中へと出て行った。
(出典:カヴァン『氷』)
・内地を出る時は厳寒の時であったのに、なんという気候の相違であろう。
(出典:中山義秀『碑・テニヤンの末日』)
・計算能力が低いから時間がかかり、特に厳寒期などは苦痛であった。
(出典:御田重宝『シベリア抑留』)
・警部は、厳寒をものともせずに、制服を輝かせながら、入口に立っていた。
(出典:トルストイ/木村浩訳『アンナ・カレーニナ』)
・あの厳寒の夜の何もかもが、非現実的な、非日常的な体験だったと思う。
(出典:乃南アサ『凍える牙』)
類語
・極寒(ごっかん)
意味:きわめて寒いこと。(出典:デジタル大辞泉)
・酷寒(こっかん)
意味:きびしい寒さ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・底寒(そこさむい)
意味:体の芯(しん)まで冷えるように寒い。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・寒烈(かんれつ)
意味:寒さがはげしいこと。(出典:デジタル大辞泉)
・寒威(かんい)
意味:寒さの勢い。寒気の激しさ。(出典:デジタル大辞泉)