厳冬
「厳冬期の到来」などのように使う「厳冬」という言葉。
「厳冬」は、音読みで「げんとう」と読みます。
「厳冬」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「厳冬」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
厳冬の意味
「厳冬」には次の意味があります。
・冬の、寒さが最もきびしいころ。また、寒さのきびしい冬。(出典:デジタル大辞泉)
寒さが厳しい冬の時期を強調して表した言葉です。
具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・加藤文太郎は小屋の戸を叩いた。厳冬期に、こんな小屋に人がいるはずがないと思いながら入口を探した。
(出典:新田次郎『孤高の人』)
・これはいかなる厳冬といえども一度も休んだことのないかれの日課である。
(出典:佐藤紅緑『ああ玉杯に花うけて』)
・冬の短い地方ではどんな厳冬でも草もあれば花もある。
(出典:有島武郎『北海道に就いての印象』)
・でもこれからの厳冬期のことを考えると、冷え性の彼女は憂鬱になる。
(出典:恩田陸『ライオンハート』)
・それは極めてもっともな話であるが、厳冬の雪の山で焚火をするのは決して容易な業ではない。
(出典:中谷宇吉郎『雪の十勝』)
類語
・厳寒(げんかん)
意味:非常にきびしい寒さ。(出典:デジタル大辞泉)
・極寒(ごっかん)
意味:きわめて寒いこと。きびしい寒さ。また、一年中で最も寒い時。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冬期(とうき)
意味:冬の期間。冬のころ。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・冬至(とうじ)
意味:二十四節気の一。太陽の黄経(こうけい)が270度に達する日をいい、太陽暦で12月22日ごろ。太陽の中心が冬至点を通過する。北半球では一年中で昼がいちばん短く、夜がいちばん長くなる日。(出典:デジタル大辞泉)
・真冬日(まふゆび)
意味:日最高気温が 0℃未満の日。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)