千社札
「千社札を納める」などのように使う「千社札」という言葉。
「千社札」は、音読みで「せんじゃふだ」と読みます。
「千社札」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「千社札」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
千社札の意味
「千社札」には次の意味があります。
・千社詣での人が寺社の柱・天井などにはりつける刷り札。(出典:デジタル大辞泉)
千社詣(せんじゃもうで)は「多くの神社を参拝して祈願すること」を意味します。
千社札には名前や屋号、生国などが書かれています。
具体的な使い方や類語は下記の通り。
使い方・例文
・千社札が幾つも貼られている門口の向こうに油障子の長屋が並んでいた。
(出典:宇江佐真理『髪結い伊三次捕物余話 君を乗せる舟』)
・それは天井の千社札ではない、本堂階段の降り口にあたる方角。
(出典:吉川英治『江戸三国志』)
・よくある千社札を四つがけにした大きさの、幅七寸二分縦五寸一分。
(出典:木村荘八『東京の風俗』)
・千社札が貼られた大きな門の前は、洛中洛外から集まってきた狸たちで混雑していた。
(出典:森見登美彦『有頂天家族』)
・江戸ではもう二百年近くも前から天愚孔平という人がやり出して、千社札ということがはじまった。
(出典:柳田国男『母の手毬歌』)
類語
・印刷物(いんさつぶつ)
意味:文書、書籍など印刷されたものの総称。刷りもの。(出典:精選版 日本国語大辞典)
・リーフレット
意味:宣伝・広告や案内・説明などのための、一枚刷りの印刷物。(出典:デジタル大辞泉)
・納札(のうさつ)
意味:社寺に参詣する人が信心の意を表し、祈願や記念のため、札を納めること。(出典:日本大百科全書)
・ちらし
意味:広告・宣伝のために配る印刷物。(出典:デジタル大辞泉)
・千社詣(せんじゃもうで)
意味:1000の神社に参拝することを目的にする巡礼の一種。(出典:世界大百科事典 第2版)