千差万別
「千差万別な意見」などのように使う「千差万別」という言葉。
「千差万別」は、音読みで「せんさばんべつ」と読みます。
「千差万別」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「千差万別」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
千差万別の意味
「千差万別」には次の意味があります。
・種々さまざまの違いがあること。また、そのさま。千種万様。せんさまんべつ。(出典:デジタル大辞泉)
「千」は数が多いこと、「万」は数が非常に多いことを示します。
「千差万別」は、差や違いが数多く存在していることを指します。
生物や物事・出来事など、あらゆる事象について使われます。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・ 千仏そのものは窟によって千差万別、どの千仏が特にいいとは言えない。
(出典:井上靖『私の西域紀行(下)』)
・個々の親子関係は千差万別ひとつとして同じものはないのであるけれど。
(出典:清水義範『家族の時代』)
・長さはもちろん、幅や高さが同じでも、足の形は人によって千差万別だそうです。
(出典:佐竹一彦『新任警部補』)
・院長に案内されて病棟を歩きますと、千差万別の狂態が見られました。
(出典:上村松園『画筆に生きる五十年』)
・しかしその内容としてはなにが考えられていたかとみてくれば、千差万別、その顔の異なるように変っていた。
(出典:半藤一利『日本のいちばん長い日』)
類語
・多種多様(たしゅたよう)
意味:種類が多く、さまざまであること。また、そのようなさま。(出典:デジタル大辞泉)
・十人十色(じゅうにんといろ)
意味:考え方や好みなどが各人それぞれに違っていること。(出典:デジタル大辞泉)
・千姿万態(せんじょうばんたい)
意味:種々さまざまな状態。いろいろな姿やかたち。千態万状。(出典:大辞林 第三版)
・色取り取り(いろとりどり)
意味:種類がいろいろであること。(出典:デジタル大辞泉)
・区々(くく)
意味:物事や意見などが、それぞれ異なっていること。また、そのさま。さまざま。(出典:デジタル大辞泉)