化石
「化石の発見」などのように使う「化石」という言葉。
「化石」は、音読みで「かせき」と読みます。
「化石」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「化石」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
化石の意味
「化石」には次の意味があります。
・過去の生物の遺体またはその生物の遺跡が地層中に埋没,保存されたもの。変質し,形態的または構造的特徴を残していないもの (石油,石炭など) を除く。化石というと石化していると思われがちであるが,マンモスの氷漬も化石というように石化は必要条件ではない。(出典:ブリタニカ国際大百科事典 小項目事典)
「封建時代の化石」のように、消滅するはずの古いものが、そのまま残っていることを指す場合もあります。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・当時、地球は化石燃料の枯渇と制御を失いかけたサイバー経済で疲弊していた。
(出典:池上永一 『シャングリ・ラ 下』)
・街全体が化石化したように静かだ。
(出典:神林長平 『七胴落とし』)
・そんなら僕も化石するまでも此処を離れまい
(出典:幸田露伴『露団々』)
・以前、バース博士が、ここで発見した化石植物の報告を送ったことがある。
(出典:ジェイムズ・ブリッシュ 『宇宙都市シリーズ 全4巻 1 宇宙零年』)
・中世代・ジュラ紀の化石群と、現代の血みどろな人間群像が、時空を超えてその像を切り結ぶ。
(出典:赤江瀑 『八雲が殺した』)
・「連休には、勿論、化石採集でしょうな」 と、荒木校長が言った。
(出典:泡坂妻夫 『亜愛一郎の逃亡 亜愛一郎シリーズ3』)
・それは、バダジャッカのある洪積層の谿谷から、前世界犀の完全な化石が発見されたことだ。
(出典:小栗虫太郎 『人外魔境』)
・両岸の流域でハマグリやアサリやヒトデの化石層が見られるのはそのあたり一帯が昔は海底であった証拠で、あの渺茫とした那須高原そのものが大いなる毛深い時代には海底にあったのだという。
(出典:開高健 『私の釣魚大全』)