勘案
「勘案」と書いて「かんあん」と読みます。
あまり聞きなれない単語なだけに、読み方からなんとなく使ってしまいそうですね。
「勘案」とはどのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「勘案」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
勘案の意味
勘案には次の意味があります。
・いろいろと考え合わせること。
(出典:大辞林 第三版)
「勘」は深く考えたり、比較して検討すること。
「案」は調べた内容や文書のことを指します。
複数の要素から比べて、まとめあげて考えることが「勘案」です。
具体的な使い方や例文は下記の通りです。
使い方・例文
・だが私は彼を無視して、対面の老人の張りを標準にして勘案していた。
(出典:阿佐田哲也『新麻雀放浪記』)
・こういう諸点を勘案して、私は若い婦人のまえでは言葉を選んで話をした。
(出典:ポー/八木敏雄訳『ポオのSF 第2巻』)
・それらを勘案して、そなたら五人、ともに働いてもらうことにしたのじゃ。
(出典:山田風太郎『忍法陽炎抄』)
・それに、彼だけが保の黒を主張しているという点も、勘案されたのであろう。
(出典:本田靖春『誘拐』)
・円の為替レートを勘案すれば、将来にわたり三十万台に戻ることはない。
(出典:佐藤正明『ホンダ神話 教祖のなき後で(下)』)
・さらにその議員の出身地や選挙区の地方的特徴も勘案して、文章を工夫する。
(出典:松本清張『迷走地図(下)』)