勃興
「新国家が勃興する」などのように使う「勃興」という言葉。
「勃興」は、音読みで「ぼっこう」と読みます。
「勃興」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「勃興」の意味や使い方について、小説などの用例を紹介して、わかりやすく解説していきます。
勃興の意味
「勃興」には次の意味があります。
・にわかに勢力を得て盛んになること。(出典:デジタル大辞泉に)
急に勢いを増して目立つようになることを意味します。
小説などでの具体的な使い方・例文は下記の通り。
使い方・例文
・ちょうど日本の勃興期のバイタリティが、今の韓国にありますね。
(出典:星新一『きまぐれ体験紀行』)
・本国を捻じ倒している植民地の勃興は現代の一大事実になっているのだ。
(出典:横光利一『欧洲紀行』)
・この新思想の勃興に對して、アジアに領土を有する白人一同に閉口した。
(出典:桑原隲蔵『支那猥談』)
・彼は第一次大戦以後勃興して来た日本の勢力をまのあたりに見て来た。
(出典:豊田穣『松岡洋右――悲劇の外交官――(下)』)
・少くも今日の新らしい文芸美術の勃興は当時の欧化熱に負う処があった。
(出典:内田魯庵『四十年前』)
・また国家の勃興し隆盛となるは人種や血の単一なるによるとも思われぬ。
(出典:新渡戸稲造『民族優勢説の危険』)
・勃興期のブルジヨアジーは、一つの階級でなくて人類を代表してゐた。
(出典:平林初之輔『政治的価値と芸術的価値』)
・そしてこの結果、我々の國々には、古來科學が勃興しなかつたのである。
(出典:萩原朔太郎『童話と教育について』)