剥奪
「権利を剥奪する」などのように使う「剥奪」という言葉。
「剥奪」は、音読みで「はくだつ」と読みます。
「剥奪」とは、どのような意味の言葉でしょうか?
この記事では「剥奪」の意味や使い方や類語について、小説などの用例を紹介しながら、わかりやすく解説していきます。
剥奪の意味
「剥奪」には次の意味があります。
・はぎとり、うばうこと。無理にうばうこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)
分かりやすく言えば「力ずくで奪うこと」です。
同じ読み方の「剥脱」は「塗料などをはぎ落す」という意味になります。
小説などでの具体的な使い方・例文や類語は下記の通り。
使い方・例文
・その犬が持っていた闘争心という美しい牙を僕は剥奪してしまったのだ。
(出典:乙一『ZOO』)
・元老院側は何もできないままに、その地位と権力のすべてを剥奪される。
(出典:児玉ヒロキ『イット』)
・きみが危険だと判断するなら、ぼくから主機関子の機能を剥奪すればいい。
(出典:森岡浩之『星界シリーズ 星界の断章 01 星界の断章 Ⅰ』)
・一方ではこの保護を剥奪しようと、彼らはたえまなく運動していたのだ。
(出典:ルソー/桑原武夫訳『告白(下)』)
・追剥はその著名な人物を彼の随行員一同の目の前で剥奪したのであった。
(出典:ディケンズ・チャールズ『二都物語』)
類語
・略奪(りゃくだつ)
意味:暴力的にうばい取って自分のものにすること。(出典:デジタル大辞泉)
・強奪(ごうだつ)
意味:暴力や脅迫などで、強引に奪い取ること。(出典:デジタル大辞泉)
・収用(しゅうよう)
意味: 取り上げて使うこと。(出典:デジタル大辞泉)
・乗っ取る(のっとる)
意味:奪い取って自分の支配下におさめる。(出典:デジタル大辞泉)
・削剥(さくはく)
意味:けずりはぐこと。(出典:精選版 日本国語大辞典)